('、`*川もっとも邪悪な女のようです
2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:32:24.87 ID:mmdc0AWf0
1.
今日も元気にパトロールしてる時だった。

まあパトロールって言っても、わたしの担当地区を回って知り合いに声かけたり笑ったり

噂話するだけなんだけど。

大通りの方に行くと人だかりができていて、わたしはすぐさまそれがモメ事であると察知した。

っていうかあれを見りゃ誰だってモメ事ってわかるかな、うん。


('、`*川(うっわあ、やべえなあ)


見なかったことにしてそそくさ立ち去るには、その騒ぎはわたしに近すぎた。

もう人だかりの何人かがわたしの顔を見てる。

こうなればさすがに逃げ出すわけにはいかない、風紀委員として。



も っ と も 邪 悪 な 女 の よ う で す 中編

(原作 ジム・トンプソン『ポップ1280』)



3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:34:03.27 ID:mmdc0AWf0
2.
ここ公立ポッツヴィル学園は、人工島に作られた巨大な学園都市。

生徒数だけで1300人はいるって話。

そいでもってわたしはここの風紀委員、つまり生徒同士のモメ事を仲裁する警察官みたいなもん。


( ・∀・)「息してんじゃねーよ! この在日野郎!!」

<ヽ;A;>「アイゴー! 許すニダ、許さないと謝罪と賠償を要求するニダ!」

('、`*川(モララーくんとニダーくんか。うわあ厄介だなあ)


喧嘩にしちゃあ一方的だと思ったら、不良のモララーくんがニダーくんをぶん殴っているらしい。

ニダーくんはほぼ無抵抗だ。


('、`;川(ええい、やってやるぞ。頑張れわたくし)


腕章の風紀委員のしるしが良く見えるように付け直し、わたしは人の輪に割って入った。


('、`*川「や、や、やめやめやめて下さい」


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:36:05.59 ID:mmdc0AWf0
3.
こんなに腰が引けてる風紀委員もいないよね。ほんと。

ところがわたしの声が小さすぎる上に震えていたせいか、肝心のモララーくんが気づいてくれない。


('、`*川「やめてってば!!」


精一杯、腹の底から地声を張り上げて、ようやく彼はこっちを向いた。

今にもこっちに飛びかからんばかりだっただけど、わたしが盾のように風紀委員の腕章を構えると、

モララーくんは多少状況を飲み込んで落ち着いた。

ほんっっとに多少だけど。

事実、ニダーくんの襟をふん捕まえたままだし。


( ・∀・)「チッ、何だよ」

('、`*川「えーと、えーと、わたしのために争わないで」

( ・∀・)「……」

<丶`∀´> 「……」


9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:38:05.84 ID:mmdc0AWf0
4.
あれ、あんま面白くなかったかなあ。

わたしってそんな空気読めないかなあ。


('、`*川「だだだ誰かじょじょじょ状況を教えて下さい。

    だからつまり、何でこんなことになっているかをですね、つまり、だから」

( ><)「ニダーがモララーくんにぶつかったんです」


群衆の一人が説明してくれた。


('、`*川「ぶつかった? それだけ?」

( ・∀・)「在日野郎が俺にぶつかりやがったんだぞ?!

     小便の風呂に肩まで漬かった方がマシだぜ、オイ。

     俺はその嫌悪感の代償としてこいつを殴る権利がある、そうだろみんな!」


どうも言ってることが矛盾してるなあ。

殴るってことは触るってことだし、それなら自分から望んでおしっこ風呂に飛び込んでんじゃんか。

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:40:16.76 ID:mmdc0AWf0
5.
周りの野次馬の人たちは、ぼそぼそとモララーに同意の声を上げた。


( ><)「そ……そうなんです」

(・∀ ・) 「まあ、相手はニダーだしなあ……」


どうも歯切れが悪い。

つまりみんなニダーが在日で韓国人で寄生虫でキムチ脳の起源主張のレイプ魔で捏造野郎だから

一応モララーくんに加担するような素振りを見せてるけど、別にモララーくんが好きってわけじゃあ

ないみたい。

まあ当然だよね。

彼って純度100%のDQNで嫌われ者だし。


('、`*川「ニダーくんとニダーくんの国はみんな嫌いだよぉ、でも乱暴はダメだったら!」

( ・∀・)「引っこんでろ、このヘッポコ!」


へ、ヘッポコ!? ひ、ひどい……

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:42:07.32 ID:mmdc0AWf0
6.
('、`*川「でもねでもね、ちょっと落ち着いて考えてみてよ。

    だってこんなことも、もしかしたらありえるというか……あるかも知れないというか……

    だからつまり、ニダーくんがモララーくんにぶつかったんじゃなくってその逆でー、

    モララーくんがニダーくんにぶつかったって可能性も……」

(#・∀・)「ごちゃごちゃうるせえんだよ、くそ女! ケガしたくなきゃ向こう行ってろ!!」

('、`;川「ひいっ!!」


シンナーの臭いがぷんぷんする怒鳴り声を浴びせかけられて、わたしは情けないくらいびびってしまった。

こういうのほんとダメなの。

でもみんなが見てる、ここはどうしたって負けらんない。


('、`*川「でもね〜、その……ちょ、ちょっとまだ言いたいことがあって〜……」

(#・∀・)「うっせえっつってんだよ!! 俺はこいつをまだ殴り足りねえんだ!!」

('、`*川「いやあの、でもニダーくんはもうどっか行っちゃったけど」



12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:44:17.71 ID:mmdc0AWf0
7.
モララーくんは呆けたような顔であたりを見回した。

ニダーくんはとっくに逃げ出しちゃってたから。

群衆から笑い声が漏れ、モララーくんはカンカンに激怒した。

わたしと他のみんなにあらん限りの罵倒を浴びせかけてから、両肩を吊り上げて早足に消えた。


('、`;川「ふう。あー怖かった」


観衆から拍手が上がる。

わたしは真っ赤になってしまった。


(///*川「え、ええ!? えーと、えーと、どうも……」


こういうのはもっと苦手だな。

わたしは頭を抱えるようにしてその場から逃げだした。

もう、やだなあこういうの。やだやだ。



15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:46:23.83 ID:mmdc0AWf0
8.
パトロールを終えたわたしは家、ってか寮の自分の部屋に戻った。

風紀委員には個室が与えられるんだけど、そのわたしの部屋には先客がいた。


ξ ゚听)ξ「ふん、ゴクツブシ」


意味わかって言ってんのかな、こいつは。

わたしの恋人ということになっているツンはわたしのベッドの上でポテチを食い散らかしながら、

まだ買ったばかりで一度も読んでないわたしの漫画を勝手に読んでいた。


('、`*川「ベッドの上で食べちゃダメだよぉ。食べカスが散らかるじゃんか」

ξ ゚听)ξ「ふーん。掃除すんのわたしじゃないし」


床では彼女の妹の池沼がよだれをカーペットに垂らしながら、わたしのチョコレートを勝手に食っていた。


(゚q 。川「こwwれwwはwwうwwまwwいww」


あーあ、一箱300円もする生チョコなのに。

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:48:18.39 ID:mmdc0AWf0
9.
('、`*川(やれやれ、とんだ恋人だよ)


こいつとは心底手を切りたいんだけど、そうもいかない。

ツンとの出会いはこう。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


さてさて、時間はさかのぼって文化祭の日。

学園都市は町中が趣向を凝らした出し物、屋台で大賑わい。

男の子も女の子もみんな楽しそうに笑顔を振りまいてた。

わたしはと言うと当日も仕事で、いつものように風紀委員の腕章にガンベルトといういでたちで

学舎をパトロールして回ってた。

パトロールするふりして楽しんでたんだけどね。


('、`*川「いやー、どこも盛況だねえ」



17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:50:22.84 ID:mmdc0AWf0
10.
この日、わたしは早めに仕事を切り上げてクーに会いに行く予定だった。


川 ゚ -゚)「うちのクラスの喫茶店で待ってるから」

('、`*川「ん、わかった。必ず行くよー」


思い出すだけで心が痛くなる。

クーはずっとわたしを待っていたんだろうな。

わたしから彼女に告白するつもりだったのか、それとも彼女がそうするつもりだったのか。

今となっちゃあもうわかんない。

この日が命運を分けるとも露知らず、わたしは間抜けな顔でたこ焼きを頬張っていた。


('、`*川「このプリプリした大切りのタコが……」


食い歩きながら大通りを見回っていると、面白そうな屋台の前に出た。


('、`*川「『ネウヨで大命中!!』?」


18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:52:37.08 ID:mmdc0AWf0
11.
ニダーくんにキムチの塊を投げ付けて、股間にある<<7cm>>と書かれたマークにに見事当てられたら

金券がもらえるというゲームだ。


( ・∀・)「おら、動くんじゃねーよ! 当たんねーだろが」

<ヽ;A;>「アイゴー、辛いニダ! 痛いニダ!」

l从・∀・ノ!リ人「姉者、当たらないのじゃー」

∬´_ゝ`)「眼よ、眼を狙うのよ! トウガラシで眼を潰してその隙に7cmを狙って!」


わたしが見学していると、屋台主が声をかけてきた。


( ・3・)「風紀委員さん、やってかないかい? 一回三百円で三回投げられるよ。

    7cmに命中したら500円分の金券ゲットだ!」

('、`*川「う、うーん、え〜と、え〜と……」


特別価格ってことで100円でやらしてもらったけど、ニダーくんがかわいそうなのでわたしは

なるべく足を狙ってキムチを投げた。

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:54:26.50 ID:mmdc0AWf0
12.
ξ ゚听)ξ「下手ねー」


と、話しかけてきたのが当時まださほどわたしと親しくなかったツン。


ξ ゚听)ξ「ちょっとわたしにやらしてよ、風紀委員さん」

('、`*川「うん、いいよ」

ξ ゚听)ξ「そーい! とりゃあー」

('、`*川「アハハハ、あんたも下手じゃんか」

ξ ゚听)ξ「うふふ、そうみたい」


ねえ、信じて。ほんと信じて欲しいんだけど、このころのツンはかわいかったの。

いっそ永久に猫を被っていてくれりゃ、わたしだってねえ……


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


ゲームを終えたわたしとツンは、ジュースを飲みながら一緒にあちこち見て回った。


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:57:04.57 ID:mmdc0AWf0
13.
出会ったばっかりだけどちょっとしたデート気分。

それでわたしの悪いクセが出たってわけ。


('、`*川(この女の子はあれだな、パンツから火を噴きそうになってんだよねきっと)


実際のところ欲情してんのは他でもないわたしだったのにね。

ツンは思わせぶりな態度を取ってたし。


ξ ゚听)ξ「ねえ、ちょっと涼しい場所に行きたいわ」

('、`*川「それは人気の来ない場所かな?」

ξ ゚听)ξ「うん、それだと尚いいわね」

('、`*川「うーんとね、わたしもちょうどそう思ってたとこ」


やれやれ。つらいなあ、モテるってほんとつらい。

とか思ってた過去のわたしのバカ! 大バカ!



22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 22:59:10.81 ID:mmdc0AWf0
14.
校舎の一階、物置のあたりは店も出ておらず、こんなお祭りの日でも人はほとんど来ない。

わたしたちは階段の下のスペースにしけ込んだ。


('、`*川「ねえ、ちょっと聞きたいんだけど」


必殺のキメゼリフを喉の奥に忍ばせたわたしは壁に背を預けたツンに迫った。

逃げらんないように片手を壁に当てて、彼女の退路を塞ぎながら。


ξ ゚听)ξ「うふふ。なあに?」

('、`*川「あなたの唇はどんな味がするのかしら?」

ξ ゚听)ξ「さあね。実際に試してみたら?」


わたしの唇がツンの唇に重なった。

潤いに満ちた柔らかい感触。

遠慮なく少し乱暴に舌を入れながら彼女の舌を吸うと、ツンは生暖かい溜息を洩らした。



23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:02:39.59 ID:mmdc0AWf0
15.
ξ///)ξ「あふっ……」

('、`*川(初物じゃないなあ。ちぇっ)


唇を吸えばそのくらいはわかる。

ま、それはそれでおいしゅうございます、と。


自由な右手を下げ、人差し指でツンのむき出しの膝に触れると、彼女は一瞬だけぴくんと跳ね上がった。

指先は彼女のぬらぬら光る太股へと這い上がってゆく。


ξ*'兪)ξ「あ、……」

('、`*川「ん、もう濡れてる」


スカートの中へと忍び込んだ指先がツンのお尻に回る。

思った通り、最高の形と張りとしたおケツだ。

更に下着の合間からわたしの指は彼女の花芯へと……ごめんなさいこのへんは全部わたしの妄想です。

ほんとはキスを迫った時点で悲鳴を上げられたんです、ものすげえやつを。

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:05:36.36 ID:mmdc0AWf0
16.
ξ ゚ o゚)ξ「ギャアアアアアアアアアアアアア!!!!」

('、`;川「えええ!? な、何!?」


ゴキブリでも落っこちてきたのかと思ったわたしは、慌ててあたりを見回した。

そうこうしているうちにツンは自分の制服の裾に手をかけ、あっという間に脱ぎ捨ててしまった。

そりゃもうセミの幼虫が脱皮すんのを100倍速で見てるみたいな勢いで。


ξ ;凵G)ξ「このおにちく! おにちく!!」

('、`;川「あの、鬼畜って言いたいのそれ?」

ξ ;凵G)ξ「いやあああああ」


ツンは物陰から飛び出した。

運悪く……いや、彼女からすればきっと計算済みだったんだろうけど、そこには茶道部の一団がいた。

彼女たちはちょうどみんなが食事を終えてお茶を一杯、ってなこの時間帯に店を出すので、

物置にある荷物を取りに来てたんだ。


25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:09:24.06 ID:mmdc0AWf0
17.
百合(性的な意味の方ね)の本拠地である茶道部に見つかったことは幸運であり不運でもあった。


(゚、゚トソン「な、何事ですか?!」

ミセ*゚ー゚)リ「ツンちゃんじゃない、どうしたの?」


どうしたの、じゃあないよね。

一方に半裸に剥かれて泣いてるツン。

もう一方には呆然と立ち尽くしてるわたし。

誰だってわかるよ、こんなの。


(゚、゚トソン「ペニサスさん……あなた、風紀委員という身でありながらなんということを……!!」

ミセ*゚ー゚)リ「ツンちゃん、大丈夫?」

ξ ;凵G)ξ「ひっく、ひっく」

('、`;川(マズイ!! 超マズイ!!!)


茶道部の連中のわたしを見る目たるや、まるで視線で殺そうとしてるみたい。

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:12:10.88 ID:mmdc0AWf0
18.
こういう状況ではせめて喋らない方がいいかも知れないと思ったわたしは、口を閉ざした。


(゚、゚トソン「何とか言ったらどうなんですか!?」

('、`*川「え!? え、え〜とね、え〜とね、あのね」


このことは明日にでも茶道部のネットワークを通じて学園中に知れ渡るだろう。

そうすればわたしはもう風紀委員ではいられない。

誰がどう援護射撃しようともリコールだ。

まさしく大ピンチ。

一瞬、この場の全員を殺すしかないと思ったくらい。

もはやこれまでと覚悟を決めた時、ツンがしゃっくりを上げながらお互いを制止した。


ξ ;凵G)ξ「ねえ待って、もしかしたらね、そういうことじゃないと思うの」

ミセ*゚ー゚)リ「え? どういうこと?」

(゚、゚トソン「こんな人のこと庇うことありませんよ!」


28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:15:35.03 ID:mmdc0AWf0
19.
ξ ゚听)ξ「だからね、ペニサスも少し先走っちゃっただけだと思うの……ねえ?」

('、`;川「んあ!? そ……そうかなあ」

ξ ゚听)ξ「わたしを好きって気持ちを抑えられなかったの?」

('、`;川「そ、そう……なの? いや……そういうことになるのかなあ?」

ξ ゚听)ξ「ごめんなさい、みんなごめん。わたしちょっとビックリしちゃっただけみたい」


ツンは涙を拭き、こっちへ来た。

わたしは王蟲の大軍を前にした風の谷の民のようにおののいた。


('、`;川「ひいっ」

ξ///)ξ「ちゃ、ちゃんとお付き合いしてからにしてよね、そういうことは!

    だ、だからちゃんとわたしと付き合ってよね!」

ミセ*゚ー゚)リ(゚、゚トソン


茶道部の視線がこっちに集まる。


32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:18:27.16 ID:mmdc0AWf0
20.
わたしはこれを読んでるみんなに聞きたい。

いったいこの状況でどうやってこの申し出を断ればいいの?


('、`*川「こち……こちっ、こちらこそ」

ξ///)ξ「いやんっ、もう!」

(゚、゚トソン「やれやれ、脅かさないで下さいよ」

ミセ*゚ー゚)リ「なーるほど、そういうことね。ヒューヒュー」


目の前にいる女をテイザーで撃たないでいるのは難しかったけど、わたしは何とかこらえた。


(゚、゚#川「やられた……!! こういうことか!!!

     畜生、……ちくしょおおおおおおおおおおおおお!!!)


この時ばかりは自分の性欲を心底憎く思ったね。

わたしはまんまとツンの罠にハマったってわけ。

彼女が欲しかったのは風紀委員の恋人という後ろ盾だったんだ。

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:20:11.41 ID:mmdc0AWf0
21.
わたしがこいつの性格(と付属品の池沼)に辟易して別れ話を持ち出すたび、彼女は言う。


ξ ゚听)ξ「あんたにレイプされたって言いふらしてやる」


これはフェアじゃない。

かなりきつい。

まずい噂が広まっちゃったら来期の風紀委員選挙で落選しかねない。

そりゃあそうしたらツンだって後ろ盾を失うけど、まああの図太さならどうとでも生きて行けるだろう。


('、`*川(でもわたしはそうはいかない)


風紀委員ってのはね、何にもないわたしにとって唯一のステータスなわけ。

この肩書にわたしはしがみついてる。

これがなくなったらわたしがわたしじゃなくなるような気すらする。

わたしは空っぽにはなりたくないの。



36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:22:32.34 ID:mmdc0AWf0
22.
('、`*川「ちょっと出かけてくるよ」


部屋にツンが居座ってる時は決まってそうするように、わたしは出かけた。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


すでに空の彼方には夕暮れが迫って来ている。

わたしが出かけたのは運動部員がたむろしてるグラウンドのあたり。

ここの裏手のゴミ捨て場には、ボロくなった色んな道具が捨ててある。


('、`*川「あーあ、もー。ちゃんと規定のところに捨てろっての」


燃えるゴミの袋をポッケから取り出して、燃えそうなものを詰め込んでゆく。

水に溶かす粉末スポーツドリンクの箱、破れたシャツ、壊れたテニスラケット。

……うわっ、使用済みコンドームまであった!!


('、`;川「ひいい、勘弁してよもー」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:24:41.69 ID:mmdc0AWf0
23.
('、`*川(お、あったあった。これは手頃だ)


いい感じに詰まって来たところで、わたしは「それ」を袋に入れた。

木製のベースボールバットだ。

ぼろいし塗装もハゲてるけど、けどまだ十分に使える。

それからわたしはゴミ袋を持ってグラウンドを迂回し、とある建物へ向かった。

すでに日も落ちて人影は少ないけれど、途中すれ違った顔見知りが訪ねて来る。


从'ー'从「あれれ〜? ペニサスちゃん、それなーに?」

('、`*川「運動部の脳筋どもがねえ、変なとこにゴミ捨てるのよー。その片付けだよ」

从'ー'从「大変だね〜、風紀委員って〜。手伝おうか〜?」

('、`*川「いや、いいよ。そんなにないしね」


こうしてわたしがやってきたのは、とある廃ビル。

薄闇の中に鬱蒼とそびえ立っている。


40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:26:03.00 ID:mmdc0AWf0
24.
ここは元は授業の時間外も勉強したいって言う殊勝な心がけの生徒のための図書館だけど、

一度ボヤがあってからは閉鎖されたままになってる。

で、そういうトコはたいてい不良が溜まり場にしてるってわけ。

わたしは裏手に回って非常階段から屋上へと向かった。


('、`*川(いるいる、やっぱりね)


モララーくんは気に入らないことがあるとここに一人で来て時間を潰す。

まあ風紀委員ならこのくらいは知っておかなきゃ。

ドアの隙間から様子をうかがうと、案の定彼はシンナーをやっていた。

底に少しだけ透明な液体の溜まったビニール袋を口につけ、息を吸ったり吐いたりしている。


('、`*川「ちわっす」

( ・∀・)「ああ?」


振り向いた拍子にモララーくんはシンナーのビンをいくつか倒した。

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:28:45.89 ID:mmdc0AWf0
25.
眼がとろんとして血走ってる。相当回ってるなこれは。


( ・∀・)「何だテメー、何しに来た。しゃぶってくれんのか? あ?」

('、`*川「もー、下品なのやめてよー」

( ・∀・)「テメーみたいな女のこと何て言うか知ってるか、オイ?」

('、`*川「え? 何?」

( ・∀・)「菜食主義者ってんだよ」

('、`*川「……? わたしハンバーガーとか焼肉大好きだよ」

( ・∀・)「でも“ソーセージ”は口に入れらんねえだろ? ゲハハハ」


もう、最低!


('、`*川「わたしね、これからあんたが彼女だと思ってるデレちゃんのとこ行くの」

( ・∀・)「あ?」


予想通り、彼は呆けたような顔をした。

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:30:42.99 ID:mmdc0AWf0
26.
('、`*川「何でかって言うとデレちゃん、実はバイ(性的な意味での両刀使い)なの。

    で恋人ってことになってるあんたがいない間にはねえ、女の子と遊んでんだよ。

    でもってもちろん“本当”の恋人はわたし」

( ・∀・)「……」

('、`*川「そりゃもう、あんたがしてもらったことのないような事を何でもしてくれるわけ」


わたしは袋から取り出して持ってきたバットを振り上げた。


(;・∀・)「うおっ!?」


いつか役に立つかも知んないから、バットで他人を殴り殺す時のコツをみんなに教えてあげる。

それはバットを振り上げてから振り下ろすのは、相手の足。その膝の横ってこと。

何でかって言うと人間は目の前で誰かが何かを振り上げると、反射的に両手で頭を守るから。

今のモララーくんがそうだよね。

……ま、こんだけシンナー吸ってりゃ紙飛行機だって避けられないような気もするけど。


44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:33:03.03 ID:mmdc0AWf0
27.
('、`*川「それ、三塁打!」


カンッというバットに衝撃が走る、甲高い音。

モララーくんは床にひざまずいた。

……で、さっきの説明の続きだけど、足をやられたら逃げられないわけじゃん?


( ・∀・)「や、やめ……!!」

('、`*川「やめませーん」


わたしのフルスイングは見事彼の頭部を捕らえた。

ガツッという、骨に響く音。


( ・∀・)「へがッ」

('、`*川「んーと、死んだかな〜?」

(;・∀・)ゼエゼエ

('、`*川「しぶといなあ」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:35:02.26 ID:mmdc0AWf0
28.
シンナーと怪我で朦朧としているモララーくんに笑いかける。


('、`*川「普段ねえ、デレちゃんがあんたの事なんて呼んでるか知ってるぅ?

    『不能』だよ、不能。あの不能!って。つまり何が不能かって言うと、男性としてのねー。

    シンナーは体に悪いよね、ホント」

(;・∀・)ヒイヒイ


……反応しないんじゃ嫌味言っても楽しくないなぁ。


('、`*川「よっと」


モララーくんのシンナー臭い体を担ぎ上げる。


(;・∀・)「やめ……やめてくれ……」

('、`*川「息臭いなぁ、喋んないでよ」


屋上と虚空を隔てる鉄柵までやってくると、彼の体をそこへ担ぎ上げた。

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:37:02.72 ID:mmdc0AWf0
29.
相当に重かったけど、ま、出来なくはなかった。


(;・∀・)「やっやめっ、やめっ……お願いだから……!!!」

('、`*川「ホームラン、っと!」


震える手で必死に柵にしがみつくモララーくんをバットで叩き落とす。

おかしな格好で落ちてった彼を見送ると、すぐにどたっという重たい音がした。

砂袋が地面に落ちたような、そんな音。


('、`*川「モララーくんはシンナーの吸いすぎでビルから落っこちて死んでしまいました」


あっちは裏路地で誰も来ないから、見つかるまで結構時間がかかるだろうな。

さあて、デレのところに行かなきゃ!


('、`*川(ウヒヒ、今夜は寝かさないぞーう、と。

    とうとう秘蔵の二穴責めバイブを実戦で試す時が来た!)


50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:40:04.05 ID:mmdc0AWf0
30.
非常階段の下に置いておいたゴミ袋にバットを突っ込み、わたしは焼却炉に向かった。

用務員のおっさんに挨拶し、燃え盛る炎の中へゴミ袋を放り込む。


('、`*川(はい、これで証拠は消滅でございます)

( <●><●>)「お疲れさまなんです、ペニサスちゃん」

('、`*川「いえいえ、仕事ですから。じゃあさようなら」


それから意気揚々とデレのいる一軒家へと急いだ。

デレは父親がここの教員なんだけど、彼は別に部屋を借りてそこで暮らしており、実質そこは彼女が

一人で暮らしている。

寮住まいからすればうらやましい限りの環境だ。

ちっちゃいとは言え自分だけの家だもんね。

デレのことを想像すると心が弾んだ。

彼女は本当に美人だったし、あの滴るような肌の潤い、そしてモデル級のスタイル。



52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:42:07.16 ID:mmdc0AWf0
31.
('、`*川(クーには悪いけど。ほんと悪いけど、このご馳走は頂かないわけにはいきませぬ。ウヒ!)


モララーくんは“自殺”しちゃったからこれで彼女はわたしの独り占め!

音楽家の女子寮にほど近いその家にやってきたわたしは、ドアをノックした。


('、`*川「ちわっす、わたしでーす」

ζ(゚ー゚*ζ「ペニサス!」


インターホンに声をかけるとすぐに彼女が出てきた。

相変わらずたまんないねー、この美貌とこの体つき。

デレは嬉しそうな顔をしたけど、ちょっと困ったような顔をした。

彼女はマジでわたしにホレてる。

そりゃもう一度咥え込んだら離さないってやつよ。

女のわたしには咥えるところはあんまりありませんけどね。


ζ(゚ー゚*ζ「わざわざ来てくれたの!」

55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:44:26.02 ID:mmdc0AWf0
32.
胸の中に飛び込んでくるデレを抱き寄せ、わたしは彼女の耳元に唇を寄せた。

耳孔に息を吹き込むようにして淫靡な言葉を囁きかける。


('、`*川「そりゃもーねー。かわいいデレちゃんのかわいい体が疼いてないかと思うとかわいそうで」

ζ(///*ζ「あ……そ、そんなこと言っちゃらめぇ……」

('、`*川「デレちゃんの一番柔らかいとこと敏感なところをねえ、同時にねえ、もう」

ζ(///*ζ「だ、だめだったらぁ……」


デレは体の内側から這い上がってくる欲望から逃れようと、身をよじった。

まあ言葉攻めに弱いこと。

だけどデレは我に返り、わたしの体を後ろに押し退けた。


ζ(゚ー゚*ζ「だ、だめよペニサス! モララーと会う約束なの。破ったら何されるか……」


デレがしょっちゅうモララーに殴られていたことは知ってる。



56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:46:07.85 ID:mmdc0AWf0
33.
あの男は気に入らないことがあるとすぐ自分の女を殴るタイプだった。

色々と無理難題をふっかけちゃあ、それを出来ないデレを折檻すると。


('、`*川「そんな事言って。ほーら、この奥はもうどうなっちゃってんの? ん?」

ζ(///*ζ「あぁ……」


ここでトドメだ。

わたしはデレの耳たぶを咥えて口内に捕らえ、舌先で弄んだ。

しばらくそうしてから仕上げに強く吸い、いやらしく音を立てて解放する。


('、`*川「ちゅぱっ」

ζ(///*ζハァハァ


わたしの必殺技を食らったデレは内股になり、喘ぎ始めた。


ζ(゚ー゚*ζ「もう我慢できないのぉ……だけど急いでぇ」


58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:48:08.69 ID:mmdc0AWf0
34.
('、`*川「じっくりしてあげたいのにぃ」


一軒家ってのはこういうことをするのにピッタリの場所だよね。

鍵がかかるし、なんつったってほら、他人に色々聞かれる心配がないから。

デレは声でかいからなー。

ああ、もちろんそういう時の声の話だけど。


ζ(゚ー゚*ζ「早く脱いでぇ、10分くらいしかないからぁ」

('、`*川「えーっとね、もうちょっとくらいは大丈夫だよ」

ζ(゚ー゚*ζ「もう、あいつが時間にうるさいの知ってるでしょ。わたしが殴られてもいいの?」

('、`*川「そうじゃないって、そうじゃないですよ。

    実はね、モララーくんはビルから落っこちちゃったの」

ζ(゚ー゚*ζ「え?」


いきなりデレは素に戻った。


59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:50:17.69 ID:mmdc0AWf0
35.
ζ(゚ー゚*ζ「それっ……それって、どういう……」

('、`*川「ん〜」

ζ(゚ー゚*ζ「……」


わたしは肩をすくめる。


('、`*川「きっとシンナーのやりすぎじゃないかな。とにかく落っこちたってわけ。

    ありゃあ生きてないと思うよ」

ζ( ー *ζ「ペ……ペニサス、あなたもしかして……」

('、`*川「……」


デレの疑問にわたしは何も答えなかった。

彼女はわたしの胸元に顔を埋め、肩を震わせる。


ζ( ー *ζ「うう……う、……くく…」

ζ(゚ー゚*ζ「うふふ、あははは……し、死んだの?!」

61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:52:36.46 ID:mmdc0AWf0
36.
('、`*川「そ。落っこちてね。悲しい事故」

ζ(゚ー゚*ζ「良かったぁ! ほんと良かったぁ。これでもう殴られなくて済むんだぁ」


デレのこういうとこが好きなんだよね。

一見すぐにでも手折れそうな花みたいな外見なんだけど、中身は鉄筋よりも強靭という。

その気んなりゃあそこらの男に対しても引けは取らないんじゃないかな。

ただモララーくんだけは相手が悪かった。

ありゃフェアじゃないよね。


('、`*川「これからは好きな時に会えるね」

ζ(゚ー゚*ζ「うん……デレ、嬉しい……」

('、`*川「モララーくんのことはもういいよぉ。

    それよりねえ、今日はとっておきの相棒を連れてきたんだよ」


わたしがバッグから例のものを取り出して見せると、デレは眼を一杯に見開いて両手で口元を覆った。


62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:54:16.19 ID:mmdc0AWf0
37.
ζ(///*ζ「や、やだっ……何それっ、大きすぎる……」

('、`*川「更にスイッチを入れると」

ζ(///*ζ「あ、あっ……デ、デレ、そんなの使われたらおかしくなっちゃう」


両の太腿を擦り合わせながら、デレが喘ぐように漏らす。


('、`*川「フヒヒ、ここが防音の部屋だったことが運の尽き」

ζ(///*ζ「らめええ……!!」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――


この晩デレにさせたこととしてもらったことを全部合わせたら、新しくオリンピックを

作れるくらいだったな。

とにかく汲めども汲めども尽きぬ井戸のように、彼女の底からは無限に欲が湧いて出た。

いやあ、卒業アルバムに書いてもいいくらい思い出に残る夜だった。



64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:56:21.83 ID:mmdc0AWf0
38.
ζ(゚ー゚*ζ「明日も来てね、ずっと来てね」

('、`*川「どうかなあ。ツンが怒ってるかも」


ここはデレの部屋。

居間ででありとあらゆる性の競技を終えたあと、わたしたちはシャワーを浴びてベッドに横になっていた。

眠りたいけど、そうはいかない。

風紀委員が無断外泊するわけにはいかないから。

わたしはベッドから起き上がり、服を着直した。

ガンベルトを下げて鏡の前で髪型を正す。


ζ(゚ー゚*ζ「……」


体にシーツをまとって起き上がってきたデレは何か言いたげだ。

わたしを咎めるような視線。




65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/11(日) 23:58:25.84 ID:mmdc0AWf0
39.
('、`*川「わかるよ、わかってます。何を言いたいのか」

    わたしだって本当にあの女にはウンザリなんだけどさぁ……」

ζ(゚ー゚*ζ「じゃあ何で……」

('、`*川「いつも言ってるじゃない。事情があるのよ、込み入った」


わたしは肩を竦め、むくれたデレを抱いて首筋にキスした。


('、`*川「ちゅううう。ほうら、キスマークつけちゃうぞ」

ζ(///*ζ「や、やだぁ、もう!」


お互い笑い合い、別れた。

わたしはぐったり重たい体を引きずって帰路につく。


('、`*川(モララーくんもあれが相手でよく体がもったなあ。

    不能になったのはシンナーよりも、デレの性欲が強すぎたせいなんじゃあ……)



66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/12(月) 00:00:20.05 ID:+6NHP2xi0
40.
寮につくと、わたしの部屋の前で池沼が待ち構えていた。


(゚q 。川「ちょwwwおまwwwどこ行ってたんだよwwwww」

('、`*川「どこってパトロールに決まってるじゃんか。ツンは?」

(゚q 。川「もう寝たわwwwwボケwwww」

('、`*川「そう。じゃわたしも寝ようかな」

(゚q 。川「ちょwwww待てwwwww」


自分の部屋に引き上げようとすると、池沼に呼び止められた。

何が言いたいんだこいつは。


('、`*川「もうヘトヘトなんだけどなあ」

(゚q 。川「あうあうあーwwww」

('、`*川「はいはい、そうだね、あうあうあーだね。おやすみ」

(゚q 。川「お前www本当はwwwどこ行ってたんだよwwww」


68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/12(月) 00:02:24.26 ID:+6NHP2xi0
41.
('、`*川「障害が進んだの? 要介護だなこりゃ」

(゚q 。川「わたし知ってんだぞwwwwおぎゃーwwwww」


……なるほど。後を尾けてたわけね。

でも途中で見失うか何かして結局どこへ行ったかは知らないんだ。

知ってりゃとっくにツンに伝えてるだろうし。


('、`*川「そりゃあんたの目が別々の方向いてるから見つからなかっただけだよ。

    じゃそういうコトで」


強引に会話を打ち切り、わたしは部屋に籠もった。

ただの池沼かと思っていたが、思ったより目端が利くみたい。


('、`*川(いい池沼は死んだ池沼だけだなあ)


このことが新しい問題を生まなければいいけれど。


69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/12(月) 00:04:03.40 ID:+6NHP2xi0
すまん間違えた。手直し前のだ上は。
41.
('、`*川「障害が進んだの? 要介護だなこりゃ」

(゚q 。川「わたし知ってんだぞwwwwおぎゃーwwwww」


……なるほど。後を尾けてたわけね。

でも途中で見失うか何かして結局どこへ行ったかは知らないんだ。

知ってりゃとっくにツンに伝えてるだろうし。


('、`*川「そりゃあんたの脳みそがアレだから幻覚を見たんだよ。

    じゃそういうコトで」


強引に会話を打ち切り、わたしは部屋に籠もった。

ただの池沼かと思っていたが、思ったより目端が利くみたい。


('、`*川(いい池沼は死んだ池沼だけだなあ)


このことが新しい問題を生まなければいいけれど。


71 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/12(月) 00:06:13.28 ID:+6NHP2xi0
42.

翌朝、朝食を済ませたわたしは食堂のテレビを見ていた。

朝のニュースをぼんやり眺めながらお腹のホットケーキが消化するのを待っていると、向こうから

ツンの喋る声が聞こえてきた。


ξ゚听)ξ「ふぅーん、そうなんだぁ。へえー」

('、`*川(電話かぁ。あの話し方……デレと喋ってるな)


そう、実はこの二人、親友同士なの。

いや、親友同士って言い方はちょっとおかしいかな。

ツンが一方的にそう思ってるだけだし、デレも表面上はそう振舞ってるけど、ツンがいない場所で

デレが彼女のことをどう言ってるかそりゃあわたしはもう散々聞いた。

ヘルズキッチンの黒人ギャングだって思いつかないような、とんでもない罵詈雑言がポンポンと

あのかわいいお口から飛び出すわけ。

ま、あれを止めさせるにはあの口を塞ぐしかないよね、性的な方法で。


72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/12(月) 00:08:12.87 ID:+6NHP2xi0
43.
ξ゚听)ξ「ちょっとペニサス」

('、`*川「ん?」


ケータイのマイクを手で塞いだツンがこっちに来た。


ξ゚听)ξ「モララーくんと連絡が取れないんだって。ちょっとデレちゃんと話してあげて」

('、`*川「ほいほい」


ケータイを受け取って耳に当てると、デレの全然心配そうじゃない声がした。


【(゚ー゚*ζ「ハァイ」

【('、`*川「んー、モララーくんがどうかしたの?」

【(゚ー゚*ζ「ほんと演技上手いわねぇ、あなた」

【('、`*川「昨日から? ふーん……そうなんだ、電話も通じないと。男子寮にはもう連絡した?」

【(゚ー゚*ζ「したした」

【('、`*川「ん、わかった。じゃあまた」

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/12(月) 00:10:32.06 ID:+6NHP2xi0
44.
【(゚ー゚*ζ「ねぇ、今夜来れない?」

【('、`*川「え? えーと……うん、その件については考慮してですね、えーと、うん、じゃあまた」


ツンにケータイを返す。

彼女はもう二言ほどデレと言葉をかわし、通話を切った。


ξ゚听)ξ「で、あんたはどう思うわけ?」

('、`*川「どうって……モララーくんがいきなり連絡つかなくなるなんていつもじゃんか。

    どっかでシンナーでも吸ってフラフラしてんじゃない?」

ξ゚听)ξ「そうよねぇ。でもまるまる一晩帰ってこないなんておかしくない?」

('、`*川「不良のやるこたわかんないよ。他の女のとこに泊まってんじゃないかな」

ξ゚听)ξ「かわいそうなデレちゃん。よりによってあんな男に捕まるなんて……」

('、`*川「そーだねー。ねぇツン、お尻撫でていい?」

ξ#゚听)ξ「死ねカス!!」



74 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/12(月) 00:12:22.33 ID:+6NHP2xi0
45.
モララーくん失踪については教師も事務員も誰も問題にしなかった。

まあ彼は素行が素行なので「またか」の一言で済んじゃうわけ。

今のところはまだ、ね。


わたしはツンのお尻を眺めながら、別の考えを巡らせていた。

形になりそうでならない、朦朧とした問題の解決法。








後編に続く(逃亡しなければ)




75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/01/12(月) 00:14:40.80 ID:+6NHP2xi0
おわりです
支援どうもでした
みなさんの応援が創作の活力です

これコピペじゃないんだぜ
毎回感謝を込めていちいち打ち込んでるんだぜ

次が最終回です

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