('A`)のバイト先に高校時代のクラスメイトが来たようです
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 21:48:45.42 ID:vRXR+VLl0
('A`)「はー」

('A`)「深夜のレジ番暇すぎ」

('A`)「書店を二十四時間営業にする意義を問いたい」

('A`)「中坊がエロ本買いに来るだけだろ……」

ウィーン

('A`)「おっ来たか、いらっしゃいませー」

川 ゚ -゚) 「ん? この声」

('A`)「あっ」

川 ゚ -゚) 「そしてこの歳月の重みを知らん変容のない不景気面」ジロジロ

('A`)「い」

('A`)「いらっしゃいま(↑)せー」

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 21:52:11.21 ID:vRXR+VLl0
川 ゚ -゚)「おい」

('A`)「いらっしゃいま(↑)せー」

川 ゚ -゚)「お前ドクオだろ。三年の時ホームルーム一緒だった」

('A`)「いらっしゃいま(↑)せー」

川 ゚ -゚)「何してんの」

('A`)「……バイトだよ。見りゃ分かんだろ」

川 ゚ -゚)「お前確か現役で私大合格したよな」

川 ゚ -゚)「私らもう二十四歳なんだが」

('A`)「……」

('A`)「いらっsy」

川 ゚ -゚)「逃げるな」

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 21:57:10.86 ID:vRXR+VLl0
('A`)「……ああもう正直に言ってやるよ! まだ卒業できてねぇんだよ!」

川 ゚ -゚)「ダブったか」

('A`)「トリプった」

川 ゚ -゚)「私立理系でそれとか最低だなお前」

川 ゚ -゚)「あれか、大学サボタージュ症候群か」

('A`)「う」

川 ゚ -゚)「私の経験上」

川 ゚ -゚)「深夜バイトのぼっち率は高い」

('A`)「やめろ」

川 ゚ -゚)「レジ打ちのぼっち率も同様に高い」

('A`)「それ以上はいけない」

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 22:04:17.40 ID:vRXR+VLl0
川 ゚ -゚)「はー、道理で」

川 ゚ -゚)「最後の夏の同窓会に来ないと思ったらそういうことか」

('A`)「はい」

川 ゚ -゚)「周りが就職や公務員試験の話で湧いてる中に入りたくなかったか」

('A`)「やめて深々と傷口抉らないで」

川 ゚ -゚)「自分攻めっ気強いんで」

('A`)「そんなことよりどうしてお前がこんなとこにいるんだよ」

('A`)「お前東京の学校にいったんだろ。なんで栃木なんかに」

川 ゚ -゚)「この辺の企業に就職した」

川 ゚ -゚)「就職難のために南東北で妥協せざるを得なかった」

('A`)「北関東だ」

10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 22:10:57.30 ID:vRXR+VLl0
川 ゚ -゚)「あー」

川 ゚ -゚)「やばいわー、今私完全に優越感に浸れてるわー」

('A`)(殺してぇ……むしろ舌噛みきって死にてぇ……)

川 ゚ -゚)「大学六年生とか小学六年生以来の快挙だわー」

('A`)「いっそ殺せよ」

( ゚∀゚)「うーっす。ドクオー、アニメ観終わったから休憩交代していいぞー」ガラ゙ラ

('A`)「おうジョルジュ。いいところに来た助けてくれ」

( ゚∀゚)「って客来てたのかよ。いらっしゃいま」

( ゚∀゚)「あ」

川 ゚ -゚)「あ」

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 22:16:00.55 ID:vRXR+VLl0
('A`)「なんだ、何がどうした」

( ゚∀゚)「いや、それがな」

川 ゚ -゚)「なぜお前がここに……」

('A`)「なにクーとジョルジュも知り合い同士なの?」

( ゚∀゚)「『も』ってことは、お前もか」

('A`)「お前もなのか」

( ゚∀゚)「どういう関係よ」

('A`)「元同級生。ジョルジュは?」

( ゚∀゚)「元カノ」

('A`)「えっ」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 22:23:34.05 ID:vRXR+VLl0
('A`)「詳しく聞かせろ、詳しく聞かせろ」

('A`)「二回だぞ。俺が二回聞く時は相当だぞ」

( ゚∀゚)「落ち着けよ童貞……ひくわ」

( ゚∀゚)「まあいくら話しても減るもんじゃないからいいけどよ」

( ゚∀゚)「あーってか普通に喋りたくなってきたわ。こいつ面白かったしなー」

('A`)「ほほーう」

('A`)チラッ

川 ゚ -゚)「……」

川 ゚ -゚)「いらっしゃいま(↑)したー」

('A`)「逃げるな」

川 ゚ -゚)「止めろ、ドクオ! そいつを止めるんだ!」

('A`)「誰が止めるかボケが! 過去を攻撃されるより現在を攻撃されるほうが痛いんじゃ!」

15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 22:30:01.62 ID:vRXR+VLl0
( ゚∀゚)「いやな、去年の合コンで知り合ったんだけど」

('A`)「ほう」

( ゚∀゚)「まあその日にこいつ股開いてきやがったんだが」

('A`)「とんでもねぇユルマンだな」

川 ゚ -゚)「酔ってたんだ。勢いなんだ。汲んでくれ」

('A`)「お前、東京行って変わっちまったんだな……」

('A`)「成人式後の飲み会の二次会カラオケじゃ一人だけ歌わずに太宰読んでたし……」

川 ゚ -゚)「それは別にいいだろ!」

川 ゚ -゚)「つーか関係ないだろ! ただの黒歴史じゃないか!」

('A`)「あの時……男子一同で『あいつ浮いてね?』って帰りの電車で語りあったな……」

川 ゚ -゚)「どの口が言うかぼっちが!」

('A`)「黙れビッチ!」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 22:38:25.25 ID:vRXR+VLl0
( ゚∀゚)「おい俺放置すんなよ」

('A`)「おうすまなかったな貴重な証言者よ」

('A`)「存分に語ってくれ」

( ゚∀゚)「おk。んで、その明朝いろいろ話してたら、あっちから付き合いたいって申し出てきたのよ」

('A`)「お前金持ってねぇのにどこにOL魅了する要素があったんだよ」

( ゚∀゚)「俺バンドやってるじゃん? 今は売れてねーけど。ま、直に売れるがな」

( ゚∀゚)「そこに惚れたとか支えてあげたいとか言い出して」

('A`)「えっ、なに、貢いじゃう系? クーちゃん貢いじゃう系のオンナノコ?」

川 ゚ -゚)「……なんだその人を小馬鹿にした笑いは」

('A`)「いえ……別に……プッ……ククク……」

川 ゚ -゚)「顔上げろ。顔上げてこっちを見ろこっちを!」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 22:46:16.78 ID:vRXR+VLl0
('A`)「そっかー」

('A`)「働いて金稼げるようになったら勘違いしちゃったかー」

川 ゚ -゚)「二留が見下せる立場か」

('A`)「僕お金を異性に援助したりしないしなー」

川 ゚ -゚)「くっ……」

川 ゚ -゚)「我が人生……最大の屈辱だ……」

( ゚∀゚)「それでまあ成り行きで交際スタートしたんだけどさ、こいつやべぇのよ」

( ゚∀゚)「特に夜が」

('A`)「夜だと!?」

('A`)「……ジョルジュ少尉いち早く詳細を!」

( ゚∀゚)「ラジャー!」

川 ゚ -゚)「止めろ! 防犯カメラが見ている!」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 22:51:38.35 ID:vRXR+VLl0
('A`)「音声なんか入んねーよバーカ!」

('A`)「これだから不自由なく育った子は嫌だ」

('A`)「そんなんだから金が入った途端男に貢いだりするんだ」

('A`)「太宰とかも読んじゃうし」

川 ゚ -゚)「関係ないだろ!」

('A`)「太宰……やべ今になってツボに入ってきたわ……」

('A`)「あら、髪の毛? スウプに髪の毛?」

川 ゚ -゚)「茶化すな! 私の太宰を気易く愚弄するな!」

( ゚∀゚)「なんで俺は定期的に放置されるんだよ」

('A`)「すまんどうやら俺の中で自分でも知覚していなかったサドの血が騒いでいたらしい」

('A`)「夢中になってた。続けてくれ」

26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 22:58:42.47 ID:vRXR+VLl0
( ゚∀゚)「ったくよー。とにかくだ」

( ゚∀゚)「こいつ、普段はこんな感じでちょっと冷めた女気取ってるじゃん?」

('A`)「まあ今はヒートアップしてるがな」

川 ゚ -゚)「それは君たち猿どものせいだろ」

( ゚∀゚)「でもこのクールビューティなレディが、夜になると子猫ちゃんに早変わり」

( ゚∀゚)「猫撫で声で毎晩のように求めてくるわけよ」

川 ゚ -゚)「お前……最低だな……別れた後にベラベラと性事情を……」

( ゚∀゚)「だって今カノのほうが大事だしねー」

( ゚∀゚)「それに付き合ってる間はとことん楽しませてやっただろ?」

川 ゚ -゚)「くっ……確かに……認めたくはないが……」

川 ゚ -゚)「お前と過ごしていたあの時間は夢心地だった……!」

('A`)(リア充ってすげーわ……)

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 23:05:59.46 ID:vRXR+VLl0
( ゚∀゚)「いやーこいつ凄いよ」

( ゚∀゚)「求愛の頻度と様式が半端ない。そこまでやるかって感じ」

('A`)「性欲が無尽蔵なんだろうな」

川 ゚ -゚)「悪いか」

('A`)「なにその急な開き直った態度」

川 ゚ -゚)「最早悟りの境地に近づきつつある」

( ゚∀゚)「まあ聞け。飯食った後、ちょっと横になるよな?」

('A`)「ふむ」

( ゚∀゚)「そこにクーが何も言わずに寄り添ってくる」

('A`)「ほほう」

( ゚∀゚)「そんでだんだん顔の位置を下げていって股間の辺りで止まる」

('A`)「ド変態だな」

32 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 23:13:34.21 ID:vRXR+VLl0
( ゚∀゚)「股間に鼻を押しあてながら」

('A`)(軽く勃起してきたわ)

( ゚∀゚)「『ここからジョルジュくんのフェロモンが出てるよ〜?』とか言い出す」

川 ゚ -゚)「声真似やめろ!」

('A`)「悟ったんじゃなかったのかよ」

川 ゚ -゚)「流石に仏でも切れる頃合いだ!」

川 ゚ -゚)「聖人君子だろうと人間ならとっくに憤怒に達する!」

('A`)「破戒僧! 破戒僧めが!」

('A`)「そんなことより続きだ!」

( ゚∀゚)「任せろ。それからズボンのチャックを口でくわえて引っ張り降ろしてだな」

('A`)「エロ漫画の世界の住人かよ」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 23:19:16.16 ID:vRXR+VLl0
( ゚∀゚)「んでもぞもぞと俺のを取り出して」

( ゚∀゚)「『この匂いのせいで私おかしくなっちゃったんだよ〜?』」クネクネ

( ゚∀゚)「とか恥ずかしげもなく言っちゃう」

('A`)「三次でそれはひくわ……」

川 ゚ -゚)「身振りを交えるな。再現性高くする必要がないだろう」

('A`)「宣告しとくけど俺脳内で全部お前に変換してるからな」

川 ゚ -゚)「死ね」

( ゚∀゚)「ま、出したからにはくわえますわな」

('A`)「ちゃんと風呂入ってんのかよ」

( ゚∀゚)「洗ってないのがいいらしい」

('A`)「ドンびきですわ」

川 ゚ -゚)「あーあー聞きたくないーそれは私ではない平行世界の私ー」

36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 23:26:05.75 ID:vRXR+VLl0
( ゚∀゚)「わざと音立てるからうるさいのなんの」

('A`)「恐るべき奉仕心だ」

川 ゚ -゚)「男ってそういうの好きじゃないのか……」

( ゚∀゚)「どこで得た知識だ」

('A`)「というかクーよ、お前Sじゃなかったんだな」

川 ゚ -゚)「だってそれ私の話じゃないし。赤の他人だし」

('A`)「うわ、この子しらばっくれだした」

( ゚∀゚)「あれだよ、隠れMってやつ?」

( ゚∀゚)「なんか強い自分の弱い部分を見せることが快感みたいな」

('A`)「だから太宰に手出しちゃうんだな」

川 ゚ -゚)「太宰はいいだろ!」

39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 23:32:58.23 ID:vRXR+VLl0
('A`)「いやーしかし」

('A`)「高校時代の同級生の痴話を聞くのは実に楽しい」

('A`)「それが女子ならなおさらだな」

川 ゚ -゚)「このゲスめが……そんなんだから大学でぼっちになるんだ」

('A`)「うるせー最近じゃテスト前になると友達が増えるんだぞ!」

( ゚∀゚)「自慢になってねぇだろ……」

( ゚∀゚)「それよりフェラの先の話もあるんだけど」

('A`)「もう是非」

( ゚∀゚)「おしおし」

( ゚∀゚)「こいつワンパだからエッチが全部一緒なんだよな」

川 ゚ -゚)「それをもっと早く言ってくれたら改善してたのに……」

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 23:39:37.25 ID:vRXR+VLl0
( ゚∀゚)「大抵途中でこっちにケツ向けてくるから俺もクーの下着脱がしてやるんだけど」

( ゚∀゚)「とっくに湿っちゃってるんだよ」

('A`)「変態性欲の持ち主だからな」

川 ゚ -゚)「当然のことだが聴こえてるぞ」

('A`)「殴る?」

川 ゚ -゚)「法に触れないのであれば絞殺してた」

( ゚∀゚)「ロープ使えば女の力でも殺せるらしいからな」

川 ゚ -゚)「うむ」

('A`)「ソースは」

( ゚∀゚)「刑事ドラマ」

川 ゚ -゚)「地方裁判所」

('A`)「なんで殺人事件の判決公聴しに行ってんだよ」

43 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 23:47:28.30 ID:vRXR+VLl0
( ゚∀゚)「俺も風呂浴びてないから」

( ゚∀゚)「当然こいつも浴びてないじゃん?」

('A`)「うわあ悪臭漂ってそう」

( ゚∀゚)「マジくせーよ二週前に賞味期限切れたヨーグルトの臭いだよ」

('A`)「なかなか嗅覚に訴えかけてくるものがある例えだな……」

( ゚∀゚)「だろ?」

川 ゚ -゚)「適切な表現みたいに言うんじゃない! 私はそんなに臭くない!」

川 ゚ -゚)「第一ジョルジュは紳士的に対応してくれたじゃないか!」

( ゚∀゚)「いやでもさ、傷つきそうだから仕方なくしてたけど、俺正直言うと舐めたくなかったもん」

川 ゚ -゚)「そ、そうなのか……?」

川 ゚ -゚)「ジョルジュも私と同じ気持ちかと」

( ゚∀゚)「お前と一年付き合ったけど……性癖だけは最後まで理解できんかったわ……」

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 23:55:42.87 ID:vRXR+VLl0
( ゚∀゚)「本番始めたら始めたで大声で叫ぶしさー」

( ゚∀゚)「俺の部屋壁薄いんだから静かにしてくれよ」

('A`)「ホテル行けよ」

川 ゚ -゚)「ホテルは論外」

( ゚∀゚)「どうしても俺の自宅じゃないとダメらしい」

('A`)「なんでだ」

( ゚∀゚)「『ジョルジュくんの匂いに包まれてないとやだ〜☆』だって」

('A`)「解せぬ……」

川 ゚ -゚)「乙女心を理解しろ」

('A`)「ただのフェティシズムじゃねーか」

47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/20(木) 23:59:59.82 ID:vRXR+VLl0
( ゚∀゚)「こいつしかもゴムに溜まったのを平気で飲むからな」

川 ゚ -゚)「そこまで言うかね君は」

('A`)「そうか……クーはそんな奴だったのか……」

('A`)チラリ

('A`)「そうか……」

川 ゚ -゚)「なんだその憐みを含んだ眼差しは」

川 ゚ -゚)「学生(24)が正社員(24)を見下すな!」

川 ゚ -゚)「下手すればフリーター(24)一歩手前のくせに!」

('A`)「ひどい! 職業差別だわ!」

川 ゚ -゚)「お前こそ性的倒錯者への差別心剥き出しじゃないか!」

('A`)「失敬な。俺は同性愛と小児性愛に対しての理解はあるんだぞ」

( ゚∀゚)「おっと楽屋オチに走るなよ」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 00:07:14.29 ID:uEUMBX0L0
( ゚∀゚)「これが毎晩だからな」

( ゚∀゚)「金を恵んでくれたり欲しい物買ってくれるのは嬉しかったけどさ」

( ゚∀゚)「なんぼなんでも疲れるわ」

('A`)「だろうな」

( ゚∀゚)「今時ペアルック強要してくるし」

('A`)「なんで東京に住んでたのにそんな発想が出来るんだよ……」

川 ゚ -゚)「お、おかしかったのか、もしかして」

('A`)「お前どんだけ田舎もんなんだよ……」

( ゚∀゚)「そうだお前らってどこの出身なの」

('A`)「へえ、わだすらとうほぐのちっせえ村の生まれでして」

川 ゚ -゚)「なんだその下手くそな訛り言葉は! 私たちの故郷はそこまで田舎じゃないだろ!」

川 ゚ -゚)「徳島だ!」

52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 00:17:23.88 ID:uEUMBX0L0
( ゚∀゚)「それって十分地方なんじゃ……」

('A`)「栃木で田舎論争はやめよう」

川 ゚ -゚)「……ふふふ」

('A`)「どうした、いきなり悪の首領みたいに笑い出して」

川 ゚ -゚)「ジョルジュよ、散々今まで私をコケにしてくれたようだが」

( ゚∀゚)「いや……コケってか全部事実だし……」

川 ゚ -゚)「黙らっしゃい! それよりだ!」

川 ゚ -゚)「私はこれから貴様の恥ずかちー恥ずかちーエピソードをドクオの口から聞こうと思う」

( ゚∀゚)「はあ」

川 ゚ -゚)「これは……復讐! ジハード! エルサレムの誓いだ!」

('A`)(なんだこの人)

54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 00:20:45.24 ID:uEUMBX0L0
( ゚∀゚)「クー女史、あなたは錯乱状態にある。きっと疲弊しているのだ。お休みなさい」

川 ゚ -゚)「おお、焦っておる焦っておる」

('A`)「いやお前の言ってることが支離滅裂だから困ってるんだろ」

川 ゚ -゚)「ふふふ……形勢逆転だな」

川 ゚ -゚)チラッ

('A`)ビクッ

川 ゚ -゚)「同僚なのだからいくらでも逸話はあるだろう!」

川 ゚ -゚)「存分に語りたまえ、ドクオよ!」

( ゚∀゚)「……あんの?」

('A`)「ないな」

川 ゚ -゚)「えっ」

57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 00:25:43.04 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「いやいやいや」

川 ゚ -゚)「またまたー。ドクオさんったら御冗談を」

('A`)「冗談じゃねーよ。ないんだよそんな面白エピソード」

( ゚∀゚)「だって俺ら職場でしか付き合いないしな」

( ゚∀゚)「お互いのプライベートのこととかほとんど知らんし」

('A`)「メアドも交換しとらん」

川 ゚ -゚)「えっえっ」

('A`)「……コンクリート色の都会に埋もれ、かつての自分を見失ったクーよ」

('A`)「お前に説き明かしてやる」

('A`)「ぼっちを舐めんな」

('A`)「これが……ぼっちの品格だ」

59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 00:26:37.10 ID:uEUMBX0L0
まだ続けるけどちょっと風呂

69 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 00:50:17.37 ID:uEUMBX0L0
いい湯だった

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 00:55:46.40 ID:uEUMBX0L0
('A`)「俺はぼっち生活を極めた男だ」

('A`)「便所飯を避けるため、講義は午前中まで、あるいは午後からしか取らない」

('A`)「サークルの勧誘などこちらから跳ねのけてやったわ」

('A`)「遊びに行かないから金は大して使わずに済む」

('A`)「そもそも娯楽がない」

('A`)「twitterやmixiの楽しみ方もよく分かってないし」

('A`)「今使ってる機種の携帯でどうやって赤外線通信するかも知らない」

('A`)「使ったことがないからな!」

('A`)「俺を勇気づけてくれるのは2ちゃんと、2ちゃんねらーだけだ!」

('A`)「顔の見えないあいつらは至るところに存在している」

('A`)「あそこにも、あそこにも、あそこにも、あそこにも、あそこにも!」

m9('A`)9m「このディスプレイの前にもだ!」

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:01:50.76 ID:uEUMBX0L0
('A`)「俺たちは口ではなくキーボードで会話するのだ」

( ゚∀゚)「おいおい、携帯で見てる人もいるだろ」

('A`)「あっそっか」

川 ゚ -゚)「お前らの会話の意味が分からない……」

('A`)「とにかく俺にはジョルジュのエピソードなどない」

('A`)「かろうじてこいつがバンドでギター弾いてることと」

( ゚∀゚)「こいつが大学に通ってることぐらいしかお互い知らないな」

('A`)「ということだ」

('A`)「諦めな」ニヤニヤ

川 ゚ -゚)「孤独を勝ち誇るな」

80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:06:18.03 ID:uEUMBX0L0
('A`)「大体現状を見て気付かんか」

('A`)「Fラン大だから家庭教師もできない」

('A`)「普通免許取ってないから配送もできない」

('A`)「コミュ力ないから接客業もできない」

('A`)「やむなく客の少ない深夜の書店でレジ打ってるだけ」

('A`)「これがぼっちの誇り……」

('A`)「PRIDE OF THE LONELINESS……」

川 ゚ -゚)「悦に浸ってるところ悪いけどかっこよくないからな」

('A`)「知っとるわ!」

('A`)「こっちだって歓迎してやってるわけじゃねぇ!」

( ゚∀゚)「泣ける」

83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:11:20.30 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「まあお前の惨状は分かった」

('A`)「惨状言うな」

川 ゚ -゚)「しかし全く個人事情を知らんということもないだろう」

川 ゚ -゚)「何か一個ぐらい恥辱的な話はないのか!」

川 ゚ -゚)「ソープに行っただとかヘルスに行っただとか!」

('A`)「お前そっちのことしか頭にないのかよ」

('A`)「どんだけエロスが脳内を駆け回ってるんだ……」

('A`)「まさに走るエロスだな……」

川 ゚ -゚)「ちょくちょく太宰をいじるな!」

( ゚∀゚)「その前によくそんな手垢の付きまくったダジャレを言えたなおい」

85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:16:58.94 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「……ちょっと待て、本当にないのか」

('A`)「ああ」

川 ゚ -゚)「一切か」

('A`)「一切だな」

川 ゚ -゚)「恥をかいたのは私だけということか」

( ゚∀゚)「そうなりますわな」

川 ゚ -゚)「ふざけるな! なんだこの不公平は!」

川 ゚ -゚)「作れ、今すぐ大爆笑ものの赤っ恥ストーリーを作れ!」

('A`)「無茶言うなよ……」

川 ゚ -゚)「……そうだ、付き合え、お前らが付き合え!」

('A`)「は?」

87 名前:>>84 うはwwww普通にミスったwww:2011/01/21(金) 01:21:04.43 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「それで夜の性事情を私に語れ!」

川 ゚ -゚)「どっちがタチでどっちがネコかを存分に聞かせろ!」

川 ゚ -゚)「ふー! ふー!」

('A`)「どうする……この人……」

( ゚∀゚)「もう……手遅れだ」

川 ゚ -゚)「ふー……」

( ゚∀゚)「あ、沈静化した」

川 ゚ -゚)「こうなったら仕方ない! 標的をドクオに変える!」

('A`)「え」

川 ゚ -゚)「お前の高校時代のマル秘エピソードを語ってやる」

('A`)「ふざけるな! 暴挙だ! 無実の僕に対する八つ当たりだ!」

( ゚∀゚)「お前俺に加担してたじゃん」

92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:27:51.56 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「あれは徳島が一番の暑さを迎えた夏」

川 ゚ -゚)「香川県がうどんを茹でる水を寄こせと申し出てきた時」

川 ゚ -゚)「お前は謎に香川県にキレて一人ダムに小便をしにいった」

('A`)「ちょっと待て」

('A`)「なにゆえお主がそのことを知っている」

川 ゚ -゚)「目撃証言多数だ」

('A`)「糞が……だから田舎は嫌なんだ……!」

('A`)「情報の伝達が早すぎる……!」

( ゚∀゚)「また放置かよ俺……」

川 ゚ -゚)「私はその話を聞いて以来水道水に手を付けず輸入品のミネラルウォーターだけを飲んだ」

('A`)「は? 俺は平気で水道水ガブ飲みしましたけど? 一日三リットルはいきましたけど!」

川 ゚ -゚)「知るか」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:33:42.19 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「そもそもなぜお前はあそこまで香川を目の敵にした」

川 ゚ -゚)「四国の王者としての余裕を持とうではないか」

('A`)「馬鹿を言うな。連中を調子に乗らせてはいけないのだ」

('A`)「四国に政令指定都市はない……まさに群雄割拠の地。常に情勢は流動し続ける」

('A`)「事実、既に駅周辺の景観は香川のほうが上だ! 徳島は負けたのだ!」

川 ゚ -゚)「血迷ったことをほざくな!」

川 ゚ -゚)「我々は誇り高き徳島民なのだぞ! 敗者などではない!」

('A`)「いい加減敗北を受け入れろ、クー!」

川 ゚ -゚)「私は断固として認めんぞ!」

( ゚∀゚)「ええと、あのー、四国のトップって五十万都市のある愛媛じゃ」

川 ゚ -゚)「徳島だ!!」

( ゚∀゚)「ごめんなさい……」

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:38:48.83 ID:uEUMBX0L0
('A`)「愛媛など我ら四国四天王の中では最弱……」

川 ゚ -゚)「プーマのマークに似てること以外特徴がない県。それが愛媛」

('A`)「あとみかんな」

川 ゚ -゚)「みかん(笑)」

('A`)「和歌山にすら負けるみかん(笑)」

( ゚∀゚)「じゃあ高知は?」

('A`)「高知は……」

川 ゚ -゚)「……山だな」

('A`)「ああ、山だな」

川 ゚ -゚)「あと龍馬で軽く調子こいてる」

('A`)「……それだけだな」

104 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:44:07.65 ID:uEUMBX0L0
('A`)(さてうまいこと話題を逸らしたわけだが)

('A`)(ここは攻勢に出るチャンスだな……)

('A`)「……ところでクーよ」

川 ゚ -゚)「なんだ」

('A`)「いやお客様」

川 ゚ -゚)「?」

('A`)「そもそも、あなたは何をお買い求めにこちらにいらしたのでしょう」

川 ゚ -゚)「あー」

( ゚∀゚)「そういえば俺たち客と店員だったな」

川 ゚ -゚)「普通に元クラスメイトと元恋人って関係で会話してた」

('A`)「ククク……」

109 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:52:59.83 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「え、なにその不敵な笑み」

( ゚∀゚)「うわあ輪を掛けてブサイク」

('A`)「黙っとけ。それよりだ」

('A`)「クーよ、この店が二十四時間営業ということを知って来たんだよな」

川 ゚ -゚)「当たり前だろ」

川 ゚ -゚)「なんで夜中に閉まってることが分かってる店になんか行かなきゃならんのだ」

('A`)「フフフ、オールナイト書店の特色……忘れておりませんかな?」

( ゚∀゚)「ああ……その話ですかドクオさん」ニヨニヨ

川 ゚ -゚)「なんだなんだ、その意味を察した感じの空気は」

('A`)「それは……十八禁とオタ向けに特化されていることだ!」

川 ゚ -゚)「はい?」

111 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 01:57:24.77 ID:uEUMBX0L0
('A`)「この店における漫画雑誌といえばジャンプではなくコミックメガストアであり」

( ゚∀゚)「ゲーム雑誌といえばファミ通とかじゃなくテックジャイアンだし」

('A`)「小説はラノベとフランス書院のほうが多い」

川 ゚ -゚)「酷い本屋だな」

('A`)「その本屋に来てるのは一体誰ですかー?」

川 ゚ -゚)「うぜぇ……」

('A`)「さあ答えろ脳みそピンク色ウーマン」

('A`)「お前は何を買いに来た」

川 ゚ -゚)「いや……普通にじゃらん買いに来ただけだけど……」

('A`)「なんだつまんね」

( ゚∀゚)「解散解散」

川 ゚ -゚)「おい私が悪いみたいになってるけど違うだろ!」

113 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 02:01:51.87 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「置いてあるんだろう?」

( ゚∀゚)「あるけどさあ」

('A`)「そんなんコンビニで買えよ……」

川 ゚ -゚)「立ち読みもついでにしていこうかと思って」

('A`)「このバイト最大の楽しみが、夜中一人で現れた女の子がどんな本を買っていくか……」

('A`)「そしてレジ前での恥じらいのある表情をうかがうことだというのに……」

川 ゚ -゚)「とんでもないクズだなお前」

('A`)「そう、俺は最低の人間……どうしようもない奴なのさ……」

('A`)「俺は人間失格だ……」

('A`)「恥の多い生涯を送ってきました……」

川 ゚ -゚)「だから太宰をネタにするな!」

川 ゚ -゚)「その本に関しては私は棺桶に入れる予定なのだぞ!」

119 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 02:11:14.59 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「何、私は期待を裏切ったことになってるわけか?」

川 ゚ -゚)「そうなのか?」

('A`)「もう分かったからじゃらん買って帰れよ」

('A`)「温泉入って美肌美人にでもなればいいじゃないですか」

('A`)「硫黄の効果で血行良くして長生きしたいんでしょどうせ」

川 ゚ -゚)「なんだその投げやりな態度は。私は客だぞ客」

川 ゚ -゚)「大体にして私のセクシャルな話をさっき散々耳にしただろ」

川 ゚ -゚)「自分で言うのも敗北宣言みたいで嫌だがあっちのほうがよっぽど刺激的じゃないか」

('A`)「ぶっちゃけパンツの中に先走り汁が出てる感触がある」

( ゚∀゚)「お前女の前でも平気でそんなこと言えるのになんでぼっちなんだよ」

('A`)「深夜テンション、深夜テンション」

( ゚∀゚)「分かるわー」

121 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 02:21:00.19 ID:uEUMBX0L0
('A`)「温泉って一人でか」

川 ゚ -゚)「悪いか」

川 ゚ -゚)「今度有給取って気ままな一人旅と洒落こむのだよ」

('A`)「かー、こいつはとんでもねぇアバズレスイーツビッチだな」

('A`)「そのくせ無駄に文学少女まで気取ってやがるし」

('A`)「どうせ旅先での素敵な出会いとやらを期待してるんだろ? ん?」

川 ゚ -゚)「あるかボケ」

川 ゚ -゚)「あと前半に列挙された悪口一覧を訂正しろ」

川 ゚ -゚)「でないと私はお前を生きたまま埋葬してしまうかもしれない」

( ゚∀゚)「……あのさあ、二人とも」

('A`)「なんだ?」

123 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 02:26:26.11 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「口を差し挟むな」

川 ゚ -゚)「私はまだお前の隠れた恥辱伝説を聞いていないのだぞ」

川 ゚ -゚)「つまりイライラしている」

('A`)「てかお前の口から言えばいいじゃん。付き合ってたんだし」

川 ゚ -゚)「こいつがそんなんでダメージ受けるとは思わん」

( ゚∀゚)「クーもライブハウス来たことあるから知ってるけど」

( ゚∀゚)「俺のバンドでやってる曲の歌詞なんて」

( ゚∀゚)「セックスドラッグロッケンロール! こんなんしかないからな」

( ゚∀゚)「別に今更セックスがどうこう語られてもなんとも思わんし」

川 ゚ -゚)「素晴らしいライブだった……」

川 ゚ -゚)「給料注いで保護してやった甲斐があったというものだ……」

('A`)「いい歳こいて完全バンギャ気質だわ……」

124 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 02:30:47.16 ID:uEUMBX0L0
('A`)「だったらよ、『こいつはこんなに最低な男だ!』ってエピソードはないのか」

川 ゚ -゚)「いや……」

川 ゚ -゚)「付き合ってる間は……ジョルジュは文句のつけようのない彼氏だった……」

( ゚∀゚)「自分結構フェミニストなんでー」

('A`)(リア充めが……)

川 ゚ -゚)「ところが別れた途端これだからな、この男は」

( ゚∀゚)「あっ、そうだ。クー。今度またライブやるから来てよ」

( ゚∀゚)「チケット割り引くからさ。セットリスト更新したし見所多いぜ」

川 ゚ -゚)「え」

川 ゚ -゚)「マジ? 行く行く」

('A`)「おい」

130 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 02:41:52.65 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「はっ! またごまかされるところだった」

川 ゚ -゚)「ふー危ない危ない」

('A`)「もう既に右手に入場券握りしめとるがな」

('A`)「しかも十枚とか完全に売り子として利用されてんじゃねぇか」

( ゚∀゚)「まあこれでこの場は片付いたとして」

('A`)「そうだ、ジョルジュよ、お前なんでさっき唐突に話に入ってきたんだ」

( ゚∀゚)「いや、それなんだがな」

( ゚∀゚)「これは俺が勝手に思ってることなんだけど」

( ゚∀゚)「お前らが付き合っちゃえばいいんじゃないかなー、なんて」

('A`)「……は?」

川 ゚ -゚)「む?」

133 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 02:46:08.07 ID:uEUMBX0L0
( ゚∀゚)「まずクー。こいつは明らかに欲求不満だ」

( ゚∀゚)「男がいないとそのうち栃木全域に痴女出没情報が流れる」

川 ゚ -゚)「妄想も大概にしとけ」

川 ゚ -゚)「と言い切れないのが悔しい」

('A`)「そこは断言しとけよ。どんだけ溜まってんだよ」

( ゚∀゚)「そしてドクオ。こいつはぼっち」

( ゚∀゚)「当然童貞。女をあてがうことが急務だ」

( ゚∀゚)「女を知ればいろんな意味で一皮剥けるだろう」

('A`)「はあ」

( ゚∀゚)「お前らの会話を聞いた感じじゃ相性もよさそうだ。てか夫婦漫才じゃんほぼ」

( ゚∀゚)「名案だろ? これ」

137 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 02:52:36.33 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「ちょっと待て。ストップ。私の言い分を聞け」

( ゚∀゚)「了解」

川 ゚ -゚)「なんで私がこんな先のない男と付き合わなければならんのだ?」

川 ゚ -゚)「医学部でもないのに大学に六年間通うとか狂気の沙汰だろ」

('A`)「失礼だな。実質的には三年弱程度しか大学には行ってないぞ」

川 ゚ -゚)「なお悪いわ」

( ゚∀゚)「ま、将来はこれからいくらでも書き換えられるということで」

川 ゚ -゚)「第一ルックスが無理なんだが」

('A`)「根本的なことを言い出すなよ。それが一番人を傷つける言葉なんだぞ」

川 ゚ -゚)「お前の顔の造形に難があるということは、流石の私にも歪曲不可能な絶対的事実だった」

('A`)「率直に俺がブサイクだって言えよ! 遠回しはやめろ! より落ちこむから!」

( ゚∀゚)「やっぱ相性抜群じゃん」

141 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 03:00:30.71 ID:uEUMBX0L0
( ゚∀゚)「お前はどうなんだよ、ドクオ」ニヤニヤ

('A`)「えっ」

('A`)「俺は……」

川 ゚ -゚)「考え込むなキモい。怖気が走る」

('A`)「うっせー。人が真剣になってる時に」

川 ゚ -゚)「だって……うっかり口走らざるを得ないほどキモかったんだもん……」

('A`)「『だもん……』じゃねぇよ二十四歳が」

('A`)「もうじき四捨五入すりゃ三十に突入するんだからな」

川 ゚ -゚)「やめろ。その話はリアルにやめろ」

('A`)「糞アマが……絶対帰ったらお前を脳内で犯してやるからな」

('A`)「てか今させてもらうわ……ああ……クーにゃんクーにゃん……」

川 ゚ -゚)「即刻中止しろ! どんだけ底辺の逆襲手段だ!」

144 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 03:09:01.96 ID:uEUMBX0L0
( ゚∀゚)「こりゃあれだな」

( ゚∀゚)「距離はないけど壁があるな」

川 ゚ -゚)「人類とケダモノとの壁か」

('A`)「誰がケダモノだ」

( ゚∀゚)「壁の正体はこの際どうでもいい」

( ゚∀゚)「仲を深めるためには……レジャーとコミュニケーション。これだ」

( ゚∀゚)「ここは俺が一肌脱ぐしかないようだな」

('A`)「おいおい、一人だけで話進めるなよ……」

( ゚∀゚)「三人でラウンドワン行こうラウンドワン!」

川 ゚ -゚)「はい?」

( ゚∀゚)「歌うぞー転がすぞー」

146 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 03:12:42.33 ID:uEUMBX0L0
('A`)「仕方ねぇな」

('A`)「いっちょ乗るか」

川 ゚ -゚)「おい待て。なんで乗り気なんだお前は」

('A`)「やーだって、俺長らく外で遊んでないから、ちょい楽しみだし」

川 ゚ -゚)「それだけか?」

('A`)「へ?」

川 ゚ -゚)「さっきの話だ」

川 ゚ -゚)「お前は私をどう思ってるんだ」

('A`)「まあ……顔はかわいいよな顔は。口は悪いけど性格まで悪いわけじゃないし」

('A`)「性癖とかは置いといて」

川 ゚ -゚)「誉めたいのか貶したいのかはっきりしてくれ」

148 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 03:16:11.39 ID:uEUMBX0L0
('A`)「お前はどうなんだよ」

川 ゚ -゚)「私か?」

川 ゚ -゚)「論外」

('A`)「ですよね」

川 ゚ -゚)「まあしかし……遊ぶくらいならいいかな」

川 ゚ -゚)「そのはしゃぎようだと、お前も今まで相当ストレスが蓄積されてたんだろう」

川 ゚ -゚)「少しぐらい労わってやらんとな」

('A`)「え、今日俺そんなはしゃいでたか?」

( ゚∀゚)「明らかにテンション高かったろ、お前」

('A`)「それは深夜の」

( ゚∀゚)「だけじゃないだろ」

('A`)「んぬ」

150 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 03:26:19.98 ID:uEUMBX0L0
('A`)「……そんなはしゃいでたか?」

( ゚∀゚)「二回聞くなよ」

( ゚∀゚)「それはお前が相当なことの証だぜ」

( ゚∀゚)「何が相当なのかまでは言わないけどな、あえて」ニヤニヤ

川 ゚ -゚)「ところでカラオケに行くのはいいんだが」

川 ゚ -゚)「店番はどうするんだ」

('A`)「ああ、それか」

( ゚∀゚)「心配いらないって」

('A`)「というか馬鹿みたいな疑問だよな」

('A`)「おーいヒッキー」

(-_-)「……なんですか」

152 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 03:31:01.54 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「えっ……誰?」

川 ゚ -゚)「いやその前に、いつからここにいたんだ?」

( ゚∀゚)「誰って、最初からいたじゃん。もう一人のバイト」

('A`)「ずっと真面目に書棚の整理してただろ。お前何見てたんだよ」

( ゚∀゚)「まあ存在感は薄いけどな。でもいい奴だぜ」

('A`)「大体店員が二人なのに一人は休憩できるとかありえないだろ」

('A`)「三人いるから交代が成り立つんだよ」

川 ゚ -゚)「いやいや……だけどだ……」

( ゚∀゚)「会話文だけだとAA出るまでいるかどうか分かんないからなー」

('A`)「だな」

川 ゚ -゚)「何を意味不明なことを言って二人だけで完結しているんだお前らは……」

( ゚∀゚)「つーわけでヒッキー! 俺ら上がるから、あと頼むわ」

(-_-)「……分かりました」

154 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 03:39:52.70 ID:uEUMBX0L0
('A`)「エプロン脱いでー」

( ゚∀゚)「タイムカード切ってー」

('A`)「……行くか」

( ゚∀゚)「行きますか」

川 ゚ -゚)「……しかし……」

川 ゚ -゚)「不思議な気分だな。君たちもそうは思わないか」

('A`)「何がだよ」

川 ゚ -゚)「世界は狭いということだよ」

川 ゚ -゚)「たまたま入った本屋に、かつての恋人とクラスメイトがいたんだからな」

( ゚∀゚)「ちょっと違うな。いたのはかつての恋人と、これからの恋人だぜ」

川 ゚ -゚)「……アホなことを言うなよ」

('A`)(あっ、笑った)

157 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 03:46:41.28 ID:uEUMBX0L0
川 ゚ -゚)「あ」

川 ゚ -゚)「ちょっとタイム」

( ゚∀゚)「どうした?」

川 ゚ -゚)「いや、うっかり失念しかけてたが、買うものが」

('A`)「ああじゃらんか。そいじゃそれぐらいは俺がレジ通してから行くか」

川 ゚ -゚)「それと、あともう一冊買っていこうと思う本が」

('A`)「何を買うんだ?」

川 ゚ -゚)「……」

川 ゚ -゚)「……太宰」

('A`)「……ちゃんと歌えよ?」

川 ゚ -゚)「……分かってる」

159 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/01/21(金) 03:52:35.48 ID:uEUMBX0L0





     〜見てる俺たちは完。物語中のドクオたちは続〜

          〜それでいいじゃあないか〜

            〜過去は笑えても〜

      〜未来なんて、誰にも分かんないんだから〜





 

161 名前: ◆zS3MCsRvy2 :2011/01/21(金) 03:53:42.06 ID:uEUMBX0L0
長時間ありとうございました
まあ自分なわけなんだけども

最後は打ち切り臭いのはわざとだぞ!
余韻なんだぞ!
眠いとかじゃないぞ!


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